こんにちは!NPO法人HIKIDASHIの大石です。
夏休みに入りましたね。
夏休み期間中は教職員の先生方向けの研修に呼んでいただくことが年々増えてきました。
一括りに「教職員向け」と言っても対象は微妙に違っていて、1校の全ての先生方にお話をさせていただくこともあれば、管内の学校の養護教諭の先生方向けにお話をしたり。
とある中学校に呼んでいただいて、その校区の小学校やこども園の先生方も来られることもあります。
中には保護者の方々や行政関係者等が来られることもあったり、いろいろです。
ですので話す内容もその時々で少しずつ変わってきますし、ご希望に合わせてグループワークを入れることもあります。

対象が少し変わっても共通して知っていただきたいのは、まずは人権教育がベースとなった「包括的性教育」について知っていただくこと。
従来の、主に生殖に関する項目のみではなくて、もっと幅広く、子ども達が生きていく上で大切な基盤を作っていく「生」教育であることを知っていただきたいと思ってお話ししています。
ですので、「性教育は自分には関係ない」「やる機会がない」「保健体育や養護教諭にお任せ」と思っておられる先生方にも、日常生活の中で実践できることがたくさんありますよ、むしろ先生方の出番ですよ!ということに気づいていただくきっかけを作れたらなと思っています。
そのために、まずは「子ども達の心や体の自己決定権を尊重すること」。
①境界線(バウンダリー) ②「NO」という権利 ③同意という、私がいつも子ども達に伝えていることをぜひ先生方にも意識していただけたらと思ってお伝えしています。
最近、教職員の性加害のニュースが連日のように報道され、先生方もいったいどうすればいいのか悩まれることが多いと思います。子ども達はもちろん、先生方を守るためにも、ぜひ気をつけていきたい大切なポイントとして、上記のことをどう日常生活に落とし込んでいけるか、できるだけすぐに実践していける形を考えながらお話ししています。(そのためにワークもとても有効ですね。)
そして、そういった性暴力の被害者にも加害者にも傍観者にもしないことももちろん大切ですが、でも性教育は決してそのようなリスク回避のためだけにあるのではなく、誰もが自分を大切にし、相手との違いも尊重し合いながら、いかに心地の良い関係を築いていくか。そして誰もが自分らしく幸せに生きられるためにあると思っているので、
まずは私達大人それぞれの性に対する価値観と向き合いながら、少しでも性をポジティブに捉えられるといいなと思いながらお伝えしています。
その上で、「#全ての子ども達に包括的性教育を」を実現するために、
学校ごとに差があったり、年度ごとに受けられる性教育が変わってしまう現状を何とかしていかなくてはいけません。
どの学校に通っていても、乳幼児期から必要な性教育を積み重ねていける環境が整うように、地域全体で考えていける一歩となればいいなと思ってお話ししています。
道のりは遠いかもしれませんが、子ども達のこれからのために、そして私たち自身も生きやすい社会になるように、地道に伝え続けていきたいと考えています。
講演のご依頼はこちらのフォームで受け付けています。
興味を持っていただけましたらぜひ一度お気軽にお問い合わせくださいませ。